日々の些細な絵.
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2016年 6月 .

28日 29日 30日


梅雨の暮れ六つ

暮れ六つ無数の明り灯りおり


歩道橋からの眺め

梅雨の粒ひとつふたつと頬かすめ


夜中の路地

梅雨の夜の傘腕に掛け繋がる手

25日 26日 27日


葉で覆われる池

蓮の葉に渡る風見ゆ不忍池


立葵と乙女

日をうけし眩しき乙女立葵


梅雨の中休み

梅雨晴間空に線引く燕あり

22日 23日 24日


帰るべき場所へ

長き夜の始まり蒼く梅雨の空


西日差す道

西日さえ差す場所稀な街の道


鳩との時間

鳩に餌老人の背に汗の跡

19日 20日 21日
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夏越の祓(なごしのはらえ)

汚れ無き明日になれよと茅の輪かな


木陰の光景

緑陰や堪らず柵に腰掛けり


空を行く道

いつまでも行く手を照らし夏至の夕

16日 17日 18日
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候補者待つ掲示板

国のため尽くす人待つ掲示板


朝のお掃除

下闇や竹箒の影忙しなく


波と遊ぶ

さざ波に遊び遊ばれ夏の下

13日 14日 15日
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雨上がりの光景

傘提げて梅雨ひとやすみ滴落つ


朝のお掃除

下闇や竹箒の影忙しなく


立ち止まる人々

街灯を映す違和感サングラス

10日 11日 12日
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朝の木漏れ日

緑陰や溢れ落ちたる光踏み


磯遊び

夏の磯スカート濡らし渡りおり


信号待ち

蟻の列またいで先を急ぐ道

7日 8日 9日
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夜の始まり

梅雨に入り空気重たし星は無し


西日差す通り

蒸す空気顔で押し退け夏の夕


ケヤキの下

下闇に滴る雫梅雨の午後

4日 5日 6日
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街角の紫陽花

手のひらで触れて紫陽花鞠となり


夕暮れの甲州街道

西日差し人の影踏み急ぎ足


夕暮れの街

洗い髪曇天の夕空蒼く
 
1日 2日 3日
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樹の陰

緑陰や人の歩みも遅くなり  


夕暮れ時

夏燕 一目散に巣へ戻り


燕飛び交う空

慌てるな狭き巣の中燕の子
 


+2016年 6月 .                                              .