日々の些細な絵.
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2017年 8月 .


31日


■夜のお散歩

鈴虫や足止め聞くや頬に風

28日 29日 30日


■晩夏の斜陽

夏休み終わる切なさ友恋し


■かごの中の忠犬

主人待つ犬かごの中夜の秋


■夏の名残

肩車幼き耳に蝉時雨

25日 26日 27日


■残暑厳し

泣きべそや母に引かれて炎天下


■爽やかなテラス

爽やかや杜の都に渡る風


■店先の木陰

葉を揺らす風さわやかや夏の果

22日 23日 24日


■高架下の灯り

大ジョッキ傾け語り夜は更けり


■濡れた路面

打ち水や路面に映る朝の空


■夏の木洩れ日

汗拭い木洩れ日の陽に肌焼かれ

19日 20日 21日


■西日の影

大阪の西日激しき影は濃し


■日照りの橋

炎天の名物の橋人溢る


天窓のある通路

蟻地獄ごとく地中へ進み入り

16日 17日 18日


■悲しい夏休み

陽の見えぬ夏に子供の頬膨れ


■駆ける子

緑陰や子ら駆け抜けて風おこす


■濱の暮合い

暮合いや漣の上涼をとり

13日 14日 15日


■橋の袂

橋たもと木陰寄り添う浴衣かな


夏の雨

夏の果(はて)ぐずつく空に舌を打つ


■雨上がりの路地

蚊も飛ばぬ濡れた夜道や肌寒し

10日 11日 12日


■フェンスの陰

すれ違い片陰譲り陽を選ぶ


■銀杏の木陰

賑やかな店の外出(いで)蝉しぐれ


■下町の街角

下町や窓辺に風情吊忍

7日 8日 9日


■並木と蝉時雨

蝉しぐれ日射しと共に降り止まず


■夕映え

台風の去って日暮れの虹を見る


■朝の陰影

朝顔や群れなす青の深き陰

4日 5日 6日


■夜蝉

寝てもなお鳴くこと止めず夜の蝉


■道端の百合

道端に守られることなく百合白し


■西日と陰

空蝉をつまみ陽に当て透かし見る

1日 2日 3日


■家路につく人々

夏の雨急ぐ背広の肩濡らし


■立ち止まる場所

交差点風柔らかく月涼し


■薄暗い並木の下

様子良し目で追う姿木下闇
 


+2017年 8月 .                                              .