鈍い汽笛のような音の合図と共に
目の前のスタートラインのロープが上げられた。
とたんにまわりの男達は海に向かって走り出す!
もちろんボクも!
ゲートが開かれた競走馬のようだった。
決定的に違うのは向かう先が海。
緊張は興奮へと変わっていた。
兎に角、闘牛の牛のごとく海中へ突き進んで行く。
叫んだかどうかは記憶に無い。
客観視すると阿呆みたいだが、
当事者としは生きるか死ぬか!?ぐらいの勢いだ。
水しぶきが立つ。
海面が股下ぐらいまでは走ったと思う。
ほんの数メートルだけど‥‥
周りが飛び込み始めたのを見てボクも夢中で海へ飛び込んだ!
つづく
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